東京港は昭和16年に国際貿易港として開港以来、今日まで我が国経済の発展とともに飛躍的な成長を遂げてまいりました。今や東京港は、首都圏の生活と産業を支えるのみならず、世界に広がる航路ネットワークと、国内各地を結ぶ内航、鉄道のフィーダー網を備えた日本を代表する一大物流拠点として、また、海上公園など大都市東京のまちづくりを支える場としても、極めて重要な役割を担っております。
数年にわたる新型コロナウイルス感染症の流行により、時として海上輸送がひっ迫するなど国際物流に混乱が生じ、サプライチェーンにも影響が出ました。しかし、東京港では、強い使命感のもと、関係者一丸となって各種対策を実施することにより、物流機能が維持されております。こうしたことは、都民をはじめとする多くの皆様に、あらためて東京港の役割やその必要性を理解していただくきっかけともなりました。
東京みなと祭は、各種行事を通じて、港湾関係者ならびに都民の東京港への認識を高め、振興を図り、その存在意義や環境面での取り組み等、現在やこれからの東京港の姿を理解していただく重要な場となっています。
また、次代を担う青少年に、東京港へ目を向け、港の役割や様々な仕事を知ってもらうことが重要になっている今日、「東京みなと祭」はまたとない機会です。
昨年度は新型コロナウイルスの感染状況に鑑み、オンラインでの「東京みなと祭」及び感染防止対策を徹底したうえで体験乗船会を実施しました。2023年度につきましては、徐々に様々な活動を通常の姿に戻していく、Withコロナという新たな局面を迎え、これまで長年にわたり実施してまいりました晴海客船ターミナルから会場を移し、2020年にオープンしました東京国際クルーズターミナルでの開催を予定しております。また、内容につきましても、3年ぶりに感染防止対策を徹底したうえで、新型コロナウイルス感染症流行前と同様のオンラインに依らない参加体験型のイベントを多数企画しております。
2023年度につきましては、東京国際クルーズターミナルを会場とする初めての「東京みなと祭」となりますが、第74回「東京みなと祭」を開催し成功させることが、港湾関係者の方々の結束をより強固なものにし、都民と一丸となって明日の東京港をつくりあげていく足がかりになるものと信じてやみません。この開催趣旨を多くの方々にご理解いただき、積極的なご支援とご賛同を賜りますようお願いいたします。
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